「困ったときの情報整理」  各章のまとめ


東谷 暁 「困ったときの情報整理」 文春新書

はじめに 情報整理業を開業する

  1. 情報機器を購入したからといって、情報整理ができるわけではない。事務所を設立すれば仕事がやって来るわけではないのと同じだ。自分の目的をはっきりさせてから、必要なら情報機器を購入すべきだ。


  2. 最近は、パソコンの性能が向上し、またインターネットがブームとなったので、個人的情報整理が飛躍的に楽になったと思う人もいるだろう。しかし、実はその基礎になる方法論は昔とあまり変わっていない。


  3. 情報機器を購入して操作してみたいという欲望と、個人的にさまざまな情報を役立てたいという意欲とは、実はまったく異なる。 情報整理を主体に考えれば、大げさな機器はかえって邪魔になる場合もある。

第一章 すべては時間に制約されている

  1. あらゆる情報整理には、時間的な制約と能力的な制約がある。意外に、この厳然たる事実を忘れるので窮地に陥るのだ


  2. 作業はつねにスケジュールを立てることから始めなくてはならない。有限な時間と能力、さらには資金の割り振りを考える必要があるからだ。


  3. 時間の割り振りのさいには、1ヶ月は15日、10日は5日、1日は半日と考えて行う。まちがっても「頑張ればなんとかなる」と思ってはいけない。

第二章 知識は詰め込まねばならない

  1. 本はすべてを読む必要はない。卵が腐れているかを知るために、全部を食べてみなくとも良いことと同じだ。


  2. 情報は詰め込まなくては役に立たない。詰め込む最初の情報源は本がいちばんよい。筆者の姿勢がはっきり出ているからだ。


  3. 集中するためにも、本には線を引いたり感想を記入しながら読むのがよい。このさいの筆記具や線の引き方には多少の工夫がいるが、あまり凝ってはいけない。


  4. 分からないことは、好きな論者の本で「引く」のがよい。分野ごとに好きな論者の本でかためて、なるたけ百科事典には頼らないほうがよい。

第三章 雑誌という情報ジャングル

  1. 自分で資料を分類しなくてはならない読者は多くないと思うが、検索して目指すデータを探すさいにも、その背景には分類問題があることを知っておいても無駄ではない。


  2. 雑誌記事の検索は、書籍や新聞よりも手間と費用がかかる。とりあえずは開架式の図書館で調べることを考え、準備期間があれば十二月号の年間索引を何年分かコピーして集めておき参照するのがよい。


  3. 長期にわたる雑誌記事の検索は、東京都内ならば大宅壮一文庫に直接でかけてみるのがいちばん速い。地方の場合には、日外アシストにアクセスして必要な記事のリストを作成し、近くの図書館で現物を見つけコピーを取るしかない。

第四章 パソコンで出来る情報収集

  1. 新聞記事データベースは、あらかじめ下調べをしてから検索を始めること。検索法にはいちおうのノウハウがあるので、簡単な方法は覚えておくとよい。


  2. インターネットのウェッブ・サイトから情報を得るのは書籍、雑誌、新聞で調べてからにしたほうがよい。事情がわからないままに見つけた情報が、正しいのか間違っているのかを判断するのは非常に難しい。


  3. 計算ソフトで見積もりのフォーマットを作ったり、公的機関のウェッブ・サイトから数字を取ってグラフを作る程度は練習しておいたほうが便利だ。

第五章 パソコンで出来ない情報収集

  1. 取材の前に調べられるだけ調べておくのが鉄則。たとえば経済関係のテーマの場合、数字の面からと構造的な面から漠然としたイメージをもっていないと、せっかくの取材も生きない。


  2. 通説をしっかり押さえること。その説がどのようなデータや論拠で言われているのかを調べて、疑問点を整理してから取材先を考えるべきだ。


  3. 相手になるだけ多く話してもらうのが第一の目的で、相手をやりこめたり矛盾を衝いて叩くのは、ある種の職業の人以外には必要のない技である。


  4. 取材に来られたほうは、たいがいは迷惑に思っている。話したくなるような心づかいも大切だ。

第六章 アイディアは何処から来るか

  1. すでに分かっているのに、はっきりと気がついていないという事態は多い。人とコミュニケーションを図ることで、この隠れたアイディアを浮かび上がらせることが出来るかもしれない。


  2. アイディアというのは、これまで気がつかなかった要素間の新しい結びつきである。他にもいろいろ考えられるが、時間と能力に制限がある場合には、この考え方でとりあえずは満足すべきだ。


  3. アイディアが浮かんだら、すぐにメモするクセをつける。このさい、メモの道具立てを大袈裟にすると、忘れてしまったりして逆効果だ。ポストイットをあちこち置いて、思いつきしだいメモをして、目立つところに貼っておくとよい。


  4. 無垢な心や無知な頭からは、アイディアは生まれない。人の頭脳には「白紙状態」は存在しない。むしろ「書き込まれた状態」がアイディアには必要だ。

第七章 ワープロソフトでものを書く

  1. 文書作成の時期をどこにもってくるかは、かなり微妙な問題だ。書き慣れていない人の場合には、情報収集と読み込みを早めに切り上げて、余裕をもって書いたほうがよい。


  2. 文書は文章と文章、段落と段落、節と節、章と章の関係を論理的に矛盾なく、順序よく並べることを中心に考えて書く。


  3. ワープロソフトはいまやどれも同じようなものだが、エディタやアウトライン・プロセッサを使ってみることもよいかもしれない。


  4. 全体の構想に自信がなければ、文章のファイルは細切れにしておいて、あとから構成上の変更がしやすいようにしておくのも手だ。

第八章 情報の迷路を抜け出す

  1. 論理的だと信じて論じていることも、実はとんでもない論理飛躍をしたり、まったくの論理破綻に瀕していることがある(アヒルの三段論法)。


  2. 相伴って起こっているからといって、そこに因果関係があるとはいえない。相関関係と因果関係とは別のものである(因果律の専制)。


  3. 自分がたまたま得た情報が貴重なものだとはかぎらない。部分でしかないデータで全体を論じる危険がある(部分と全体の混同)。


  4. 人について論じているのか、組織について論じているのか、政治について論じているのか、自覚的にならないと混乱が大きくなる(方法論の無自覚)。


  5. 決まり文句や類型的な記述は、複雑な現実を覆い隠す。あえて単純化するとにきは、あなたの教養が試されているのだ(ステレオ・タイプの支配)。


  6. 最後に、第五章で述べたように、時代の空気には注意すること。何かすばらしいことを論じていると思っていても、実は流行のお先棒かつぎであることは多い(沈黙の螺旋)。

おわりに 究極の情報整理とは何か

  1. ためしに短期(5年)、中期(10年)、長期(20年)の期間で、自分の「情報整理」および「人生の課題」を見直してみよう。


  2. 中・長期の課題は、短期の課題とは別に時間を取って、すぐにでも始めなくてはならない。そうしないと、いつまでも手つかずのままになる。

付録 先人の「失敗」から学ぶ「情報整理史」

  1. 京大型カードやKJ法と呼ばれる「情報整理法」の古典的手法は、「発見」や「思いつき」を有効に役立てるためのもので、情報の分類と検索が目的ではなかった。この点への誤解はいまも続いている。


  2. 情報整理法は、その人の仕事や目的と深く結びついている。共有情報整理なのか個人情報整理なのか、野外型なのか書斎型なのか、アウトプット先行型かインプット先行型なのか、自覚して取り組まないとストレスだけがたまる。


  3. 情報整理法は、紙・パソコンによる混ぜ合わせの営みである。どれかに統合しようとするのは、馬鹿げた偏執的行為である。逆にいえば、パソコンなど使わなくとも、情報をうまく利用して優れたアイディアに到達し、それが表現できさえすればいいのだ。


  4. 情報整理の歴史を眺めると、機器や道具は新しいものに代わっても、中心となるノウハウや考え方が進歩したとはいえない。結局は、どのようにアイディアの種を獲得し、それをどのように有効に役立てるかにつきる。



「困ったときの情報整理」  見出しリスト


東谷 暁 「困ったときの情報整理」 文春新書

はじめに 情報整理業を開業する

  • ささやかな「SOHO」を開設
  • 情報機器があっても仕事は生まれない
  • 情報整理の修行時代
  • 情報分類法の基本を学ぶ
  • 効率的スケジュール管理の実験
  • 個人的に初期のパソコンを導入する
  • 因果なことにアスキーに入社する
  • 最小の道具で最大の効果を狙う

第一章 すべては時間に制約されている

  • みんなが学者になるわけではない
  • 期限のない仕事は存在しない
  • 作業の期限を厳しく切れ
  • 自分の能力には限界がある
  • 二日で一日分の作業をすべし
  • 時間というものは「資源」である
  • 時間と資源を盛り込んだスケジュール
  • スケジュールには一覧性が何より大切
  • 本屋さんに行くか図書館に行くか
  • 新テーマの場合も周辺の情報を固める
  • ノートを作るつもりで資料に書き込む
  • 五日でもかなりの読み込みができる
  • 初心者は見出しをたくさん入れて書け
  • あまった時間は疑問の解消に使う

第二章 知識は詰め込まねばならない

  • 知識獲得についての俗説を信じるな
  • 人間は知識がなくても創造的なのか
  • 記憶力が抜群でない人はどうすべきか
  • 自分がどれくらい知っているか確認する
  • 知識を収集するには「他人の頭」が必要だ
  • この本はダメだと思ったら深追いしない
  • 判ったら読むのをやめても問題ない
  • 集中して読むには目標を定める
  • 線を引くのは集中力維持の意味もある
  • マークや線の描き方は独自に開発せよ
  • 本はアグレッシブに読むべきだ
  • お気に入りの論者で知識の窓を開ける

第三章 雑誌という情報ジャングル

  • 安価な雑誌データベースはない
  • 十二月号の年間目次をコピーする
  • 記事の分類は書籍より難しい
  • ともかく資料を集めてみる
  • なぜ雑誌記事の分類は難しいのか
  • 【日本の論点】に見られる独特の分類
  • 限定目的データの汎用性
  • 大宅文庫と日外アシストの利用法
  • エコノミストに「格付け」をする作業
  • 論文の選択基準をどうしたか
  • 論者別袋ファイルの作成

第四章 パソコンで出来る情報収集

  • 有料データベースをどう使うか
  • 検索の方法には選択肢がある
  • 検索の絞り込みは上手くなれるか
  • 新聞切り抜きは書籍・雑誌扱い
  • 最後にインターネットも覗いてみる
  • フィードバックなしの情報は使えない
  • お前はアメリカに行っていたのだ?
  • 検索サイトを呼び出して絞り込む
  • これまでに役立ったサイト
  • 外国の新聞サイトは見出しだけをみればいい
  • 計算ソフトで出来ること

第五章 パソコンで出来ない情報収集

  • データベースのベースは誰がつくる
  • 「沈黙の螺旋」が誤った熱狂を生み出す
  • 孤立を恐れないで検証してみる
  • 取材を重ねても分からないことは多い
  • 取材とは地味な対話である
  • 物々しい道具は相手を萎縮される
  • ノートの左に取材メモ、右は考察に使う
  • 取材はその人の人格がものをいう
  • 数字を読むだけで通説が怪しくなる場合
  • 数字でおかしいなら周囲も調べる
  • 数字が何も語ってくれない場合
  • 通説を信じること、通説を疑うこと

第六章 アイディアは何処から来るか

  • インスピレーションの構造
  • 別のことを考えているときにひらめく
  • 意識しないで考えている
  • 思いつきメモにはポストイットがいい
  • フィールドワークが求めるものは何か
  • 無秩序な知識に仮の秩序を与える
  • ポストイットによる「擬似KJ法」
  • グループ作業は無意味なのか
  • 知識創造企業の論理を参考にする
  • 勘やコツの世界を言葉で明示化する
  • 分かっていても気がつかない
  • 陥りやすい「白紙状態」の神話
  • 発想には「書き込まれた状態」が必要だ

第七章 ワープロソフトでものを書く

  • 書き始める時期を設定する
  • 十分の一原則は五分の一原則である
  • 執筆直前のレジュメ作成による効果
  • 徹底してブロック型文章を目指す
  • エディタとアウトライン・プロセッサ
  • ひとつの章を細切れに保存しておく
  • 追いつめられる前に構想をしっかりと
  • もう少し先まで読ませるための工夫
  • 日記と手紙は手書きにする

第八章 情報の迷路を抜け出す

  • 意外に生じる「アヒルの三段論法」
  • 原因と結果を取り違える
  • 自分が感じることの因果関係
  • 因果関係は人類の大問題である
  • 部分を全体と思っていないか
  • 全体を知ることは出来るか
  • 人なのか、組織なのか、政治なのか
  • 最終的には総合的に考える
  • 個人なのか制度なのか駆け引きなのか
  • なぜステレオタイプに陥るか
  • 何から確信を引き出しているのか

おわりに 究極の情報整理とは何か

  • 人生を書き込むシステム手帳
  • 一日一月一年一生
  • この世は予測不能だから計画が必要
  • 情報整理法ニヒリズムを超えて
  • 本の捨て方も短期・中期・長期の順
  • ファイリングは「原始的」山根式
  • 自然に生まれたファイルの「ブロック」
  • 高くついた情報機器との付き合い
  • 今後は情報技術投資を少なく
  • 語学が苦手でも洋書を読む方法
  • 読むという行為にはレベルがある
  • 得意な分野から外国雑誌を読む
  • 読めるから読むのではない、読むから読めるのだ
  • 中・長期の情報整理は時間確保が大事
  • 人生を支える「情報」というものはない

付録 先人の「失敗」から学ぶ「情報整理史」

  • 個人の失敗は他人の失敗を繰り返す
  • 京大型カードの本質的誤解
  • KJ法の恣意的な解釈
  • 反カード・反KJ法の火の手
  • 書斎のある生活のイメージ
  • ワープロとパソコンの衝撃と現実
  • システム手帳の興隆と衰退
  • 奇妙に切迫した「情遊」の時代
  • 集大成としての「超」整理法
  • 京大型カードへの原点回帰



速読への素朴な疑問


フランスの思想家モンテスキューは、「法の精神」を完成させるために、実に20年もの歳月を費やした。

モンテスキューほどの第一級の知性の持ち主が、20年もかけて考えたことを、どうして私たちが、1時間や2時間の飛ばし読みで理解できるだろうか?ましてや、速読法で1分間に30ページというような猛スピードで目に焼き付けるなどして、分かると思うほうがおこがましい話だ。それは極上のボルドーをイッキ飲みするような、恥ずかしい、下品なことじゃないだろうか?

もちろん、書くほうが20年かけたからといって、20年かけて読まなければいけないということはない。1週間で読み終わったならば、それでも構わないだろう。しかし、私たちは、著者の20年に対して、やはり謙虚な気持ちを忘れるべきでない。

「法の精神」の20年は、さすがに長いが、一般に思想書や哲学書は、著者の長年の根気強い思考の産物である。人は、誰もがすぐに「おかしい」と気がつくようなことを、そんなにも長い時間、考え続けられないものだ。「おかしい」と感じるのは、読者として自分の理解力が足りないからではあるまいか?そう疑ってみて、ではどこが理解できていないのだろうと改めて本を読み返す。そうしてじっくりと時間をかけることで、本は初めて、こっそりとその秘密を明かし始めてくれることだろう。その秘密を知り得た知性だけが、やがては手間のかかったぶどう酒のような成熟を経験するはずである。

平野啓一郎 「本の読み方 スロー・リーディングの実践」 PHP新書より

その部分で使われている用語の理解が不十分である場合


高田明典 「難解な本を読む技術」 光文社新書

対処法1

その用語を説明していた部分まで戻って、そこをしっかり理解することからやりなおす。

このとき重要となるのが「読書ノート」
あらかじめ読書ノートを用意しておき、重要な用語が出てきたら、その定義とあわせてメモしておく。
こうすることで、その用語を説明している部分をいちいち探し出す手間が省ける。

対処法2

対概念に着目する。

わかりにくい用語が出てきたら、その周辺に対になる用語がないか探してみるとよい。
外--内、近接--遠隔、硬質--軟質など。
ある用語を際立たせたり説明するために、「対」の概念を提示することによって理解の助けにするという方法は比較的器よく使われる。

対処法3

その用語を、他の参考書や解説書、入門書、ネットなどで検索し、理解する。

ことによると、その用語は、同じ本のどのページをめくっても、説明されていないかもしれません。
その用語が、その分野においてあまりにも重要であり、ことさら説明するまでもないことがあるからです。




「デッドライン仕事術」 抜粋


吉越浩一郎 「デッドライン仕事術」 (祥伝社新書)

第1章 仕事のスピードを3倍にする

週に一度だけ、「ノー残業宣言」をすることから始めてみる

デッドライン仕事術の基本①
  • すべての仕事に「○月○日」までという締切日を入れる
    (「なる早で(なるべく早く)」「×月下旬頃」は禁句)
  • すべての仕事は「何を、誰が、いつまでに」を明確にする

デッドライン仕事術の基本②
  • デッドラインの基本は「明日」。ドンドン前倒しにする
  • 仕事は発生した瞬間に取り組むことで、一番、効果が上がる

デッドライン仕事術の基本③
  • 一日分の仕事の優先順位で悩むのは無駄。すぐに仕事に手を着ける
  • 仕事の効率を上げるためには、朝イチからエンジン全開で仕事をする

第2章 即断即決

情報を共有化することで、ある状況について全員が同じ認識を持てるような、「組織全体の判断力」を高めないといけない

「会社のために」という目的の前では、社長の意見も平社員の意見も平等である

「本当のトップダウン」とは、あらゆる意見を聞きながら、朝令暮改であっても、正しい判断を果敢にじっこうすること

複雑な問題は、小さくブレイクダウンする。
最後は、「失敗しても死ぬわけではない」と割り切れば、即断即決できる

第3章 キャリアアップできる人間の思考法

仕事の対極として「休み」ではなく、「遊び」の時間を持てるよう、効率よく働いて、しっかりと休むことが大事

上司の愚痴ばっかり言っている人間は、決してトップマネジメントにはなれない。
どんなに小さい集団でも、そのリーダーとしての職務を常にまっとうすべし

常に現場の近くにいて、「即断即決」をするトップマネジメントの仕事は、大変ではあるが、非常にやり甲斐がある

第4章 「会議」と「デッドライン」で部下を動かす

会議の正しいやり方①
  • プロセスまで含めて「情報を共有化」することで、現場の判断力を上げる

会議の正しいやり方②
  • 会議で取り上げるかどうか、といったことで悩まない
  • 小さな案件もドンドン取り上げて、リーダーが即断祖決していくべし

会議の正しいやり方③
  • ブレインストーミングなどせずに、担当者に徹底して考えさせる
  • 担当者は「結論」まで用意して、会議に諮る

会議の正しいやり方④
  • 最初は週に一日から始めて、無理して多くのデッドラインをつけない
  • しかし、会議でデッドラインをつけた仕事は、徹底して守らせる

リーダーの心得①
  • 仕事は部下に任せて、「デッドライン」で管理する
  • 部下の仕事の「方向性のズレ」は、見逃しがちなので要注意

リーダーの心得②
  • 部下の嘘は絶対に許さず、厳しく対処する
  • 危機には、「火消し」→「再発防止」→「横展開」で対処する

リーダーの心得③
  • 上司はいつも、ユーモアのセンスを磨くよう努力すべし

リーダーの心得④
  • トップマネジメントは、どの分野に関しても「現場の担当者」の次に詳しくあるべし

リーダーの心得⑤
  • 経営の仕事の答えは、すべて「現場」にあると心得よ


縁読の例⑥


中島孝志「仕事力・マネー力・運気力がアップする すごい読書!」で紹介されている本のリスト その6

司馬遼太郎「竜馬がゆく」文藝春秋

「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と、勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く長篇小説。

司馬遼太郎「花神」新潮社

周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして郷里の長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。

山本周五郎「雨あがる」角川春樹事務所

映画の原作にもなり、貧しいながらも心優しい人々のお互いを信じ合う姿が深い感動をよぶ表題作「雨あがる」、その続編「雪の上の霜」、侍という生き方よりも人間らしい生き方を選ぶ主人公を描き、著者の曲軒ぶりがいかんなく発揮されている「よじょう」など、武家ものを中心とした名作全五篇を収載。生きにくい時代だからこそ浮かび上がってくる、“人間の人間らしさ”を描き続けた昭和の文豪・山本周五郎の魅力が光る、オリジナル名作短篇集。

山本周五郎「町奉行日記」新潮社

江戸から赴任してきた町奉行が、1度も奉行所に出仕せずに破天荒な活躍をする姿を描く。

山本周五郎「樅ノ木は残った」新潮社

仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。

山本周五郎「さぶ」新潮社

失ってはじめて大切なものに気づく二人の若者のすがたをほのぼのと描いた名作

山本周五郎「初蕾」新潮社

訳あって刃傷沙汰を起こした半之助の子を身ごもったお民。生まれた子供を半之助の両親の元へ送り込み、自分も身元を隠して乳母として暮らしていく事になったが、半之助の母はお民に辛くあたる。

「正法眼蔵」

道元(1200‐53)の主著。和文を主とし時に漢文をまじえて自己の宗教体験を述べ、座禅によって到達する正法の悟りをあらゆる面から説いた。


縁読の例⑤


中島孝志「仕事力・マネー力・運気力がアップする すごい読書!」で紹介されている本のリスト その5

長谷川慶太郎「それでも、『平成恐慌』はありません」ワック

オバマ大統領は、史上最大といわれる八千億ドル強の「大規模公共事業投資」を決断した。これが、速いスピードで実現すれば、米国の景気は予想外のテンポで回復の軌道にのる。世界の指導者たちは、この公共事業投資の必要性をオバマ同様に認識している。日本の指導者は大丈夫か?!世界同時不況に打ち勝ち、日本の不況を克服する要は、これだ。

水野和夫「金融大崩壊―『アメリカ金融帝国』の終焉」日本放送出版協会

サブプライムローン問題に始まり、“リーマン・ショック”で爆発した世界金融クライシス。それは米国型「投資銀行」ビジネスモデルの崩壊とともに、天文学的なマネーが流動する世界の資本主義経済が、次のステージに突入したことをも意味している。早くから金融バブルの崩壊を予見してきた気鋭エコノミストが、この未曾有の金融クライシスの本質と、世界と日本のこれからを鮮やかに読み解く。

川村二郎「学はあってもバカはバカ」かまくら春秋社

「学のあるバカ」とは、実戦に向かない人、ケンカの仕方を知らない人である! 『週刊朝日』元編集長の辛口エッセイ。

御厨 貴・中村隆英編「聞き書 宮沢喜一回顧録」岩波書店

保守本流の政治家として経済企画庁長官、外務大臣、官房長官などの要職を歴任、戦後政治の重要局面に幾度も立ち会ってきた元総理の回顧録。生いたちに始まり、サンフランシスコ講和会議への出席、参謀役として活躍した池田内閣の舞台裏、さらに総理大臣として重要課題への対応に追われた時期などをふり返りつつ、将来の日本がめざすべき政治のあり方・理念を語る。また、戦前の日本社会の様子や、政界きっての国際派として交流した各国の要人たちの横顔、外交交渉の舞台裏など、興味深いエピソードも尽きない。

野口悠紀雄「戦後日本経済史」新潮社

奇跡的な高度成長を成し遂げ、石油ショックにも対応できた日本が、1990年代以降のグローバル化とITの活用に立ち遅れているのはなぜか?それは、第2 次大戦中に構築された「戦時経済体制」が、現在も強固に継続しているからだ。「戦後は戦時と断絶された時代」という常識を否定し、「日本の戦後は戦時体制の上に築かれた」との新しい歴史観を提示する。

竹中 平蔵・田原 総一朗「ズバリ!先読み 日本経済 改革停止、日本が危ない!」アスコム

不況、格差、貧困、スタグフレーション……山積する日本の難題。その“諸悪の根源”といわれる小泉・竹中改革の司令官が日本経済の行方を緊急分析。メリルリンチ合併、リーマン破綻、AIG救済等、アメリカ発世界恐慌の影響で日本はどうなるのか?田原総一朗が徹底追及する!!

加藤紘一「劇場政治の誤算」角川グループパブリッシング

政権投げ出しや、決断力のない首相・・・選挙を意識したパフォーマンスに終始し、本当の議論が交わされなくなった今の政治を根本から変える!


縁読の例④



中島孝志「仕事力・マネー力・運気力がアップする すごい読書」!で紹介されている本のリスト その4

三原 淳雄・木村 剛「おカネの神様に学ぶ個人投資家のすすめ」アスコム

投資するのはあくまで企業にであって株価にではない。「誠実な企業」を応援する明るく楽しい投資を推進。おカネの神様が、本物のおカネ持ちになるための法則やおカネを働かせる方法を徹底解説!!

松藤民輔「超・投資勉強法」講談社

これで投資とお金の法則は全て解き明かせる 2006年末からアメリカの不動産バブル崩壊→アメリカ発世界恐慌到来を予言し、金鉱山オーナーとして驚異の利益を叩き出した男が語る「儲けるため」の超勉強法

松藤民輔「脱・金融大恐慌」講談社

全世界で始まった不動産の暴落、そして金融破綻。1929年の世界恐慌以来の事態が進行している!現・世界経済の本質的危機を15年前に見抜いた圧倒的ベストセラー完全復活。

松藤民輔「アメリカ経済終わりの始まり」講談社

世界経済の司令塔として活躍したグリーンスパン前FRB議長が、その半生とFRBについて語る。歴代政権で果たした役割や、そのとき、何を見つめ、何を考えていたかを明かす。


縁読の例③


中島孝志「仕事力・マネー力・運気力がアップする すごい読書!」で紹介されている本のリスト その3

井野朋也「新宿駅最後の小さなお店ベルク 個人店が生き残るには?」ブルース・インターアクションズ

ミシュランには載らない究極の大衆飲食店は、こうしてできた!! 新宿駅徒歩15秒!! 日本一の立地にあるインディーズ・カフェ「ベルク」。「新宿」らしさを残しつつ、時代とともに変化し、サバイブしてきた店の歴史とチェーン店にはない創意工夫、ユニークな経営術が、この一冊で全てわかる。個人店がどのように生き残るかのヒントも満載。

立石 泰則 ・佐久間 昇二「経営理念を売りなさい」講談社

松下孝之助最後の弟子が語る「商売の神髄」 高額デジタルTVの売上げが、量販店よりも町の松下専売店のほうが多かったのはなぜか? 松下商法の原点が、経営の神様の言葉を交えて鮮やかに浮かび上がる!

「千金方」

「千金方」は「備急千金要方」と「千金翼方」の総称で医師の心得を説く。

江副浩正「不動産は値下がりする」中央公論新社

「失われた10年」は再び繰り返されるのか。その将来像のなかで、私たちがいま、知っておくべきことを1冊にまとめた、現代人必読の書。不動産に関する知識も、網羅的に紹介されている。


縁読の例②


中島孝志「仕事力・マネー力・運気力がアップする すごい読書!」で紹介されている本のリスト その2

西村京太郎「東北新幹線殺人事件」光文社

十和田への帰郷を楽しみにしていた奥田は、なぜ殺されたのか?彼を慕うスナックのママ・明子は、奥田が乗るはずだった「はやて13号」で、青森に向かった。奥田の過去を調べる明子に襲いかかる魔の手。十津川警部の必死の捜査が、事件の背後に潜む欲望の利権構造を炙り出す!旅情あふれるトラベル・ミステリー。

河北秀也「河北秀也のデザイン原論」新曜社

デザイン原論 いま、なぜデザインの時代か。デザインはそもそも何のためにあるのか。地下鉄のポスターシリーズや焼酎の「いいちこ」のポスターで知られる鬼才が、自らの足跡と作品に即して私小説風に語りつくす。朝日、日経からHanakoまで絶賛した快著です。

阿久 悠「『企み』の仕事術」ロングセラーズ

ひとつの歌詞の中で大河ドラマだって作れる-。数多くの大ヒット曲を送り出した阿久悠が、これまでに書いた歌詞を実際に紹介しながら、それを手がけたときの思いや時代との関係、戦略などを語る。

小池玲子「ある女性広告人の告白」日経広告研究所

小池さんは日本の女性広告クリエイティブ・ディレクターとして草分け的存在であり、外資系広告代理店のクリエイティブ部門のトップとしてご活躍されました。
著者が就職した時代は、女性クリエイターに門扉が閉ざされていて、やっと入社できたのが外資系の広告代理店。そこで異文化に出合い驚きと戸惑いの毎日を過ごしながら、クリエイターとして大活躍します。
著者の体験話には、これからの広告ビジネス、女性だけでなく日本人の外資や外国人との接し方のヒントが満杯です。また東西の比較文化論としても一読の価値があります。

ブルース・バートン「イエスの広告術」有斐閣

この本は、イエス・キリストの布教活動をそのまま現代の(広告)ビジネスの観点に置き換えて考察してみるというちょっと面白い視点で書かれたある種のビジネス書。著者はアメリカ大統領候補の選挙PRなどでも活躍する一大PR会社BBDOの創立者の1人。広告屋の目からキリストの活動を見ています。


縁読の例①


中島孝志「仕事力・マネー力・運気力がアップする すごい読書!」で紹介されている本のリスト その1

東海林さだお「偉いぞ!立ち食いそば」文藝春秋

もりそば、春菊天、コロッケそば…。「奥深きもの」である立ち食いそばを全メニュー制覇! 「奥の細道」駅弁ツアーから温泉話までを綴る、大人気エッセイ。

丹 道夫「らせん階段一代記」講談社サービスセンター

富士そば社長で、作詞家でもある丹道夫の一代記。夢と希望の積荷を小舟にのせて東京という大海原へ漕ぎ出た少年が給食センター、不動産業、そして富士そばをたちあげるまでの苦難、さらに55歳での作詞家への挑戦を綴る。

松下幸之助/堺屋太一「松下幸之助経営回想録」プレジデント社

松下電器の創立者・松下幸之助による半生の回想録。創業の理念、松下経営の原点から、不況を逆転させる発想、人間道の提唱まで、「経営の神様」が自ら語った現代人への人生指針。

山岡荘八「徳川家康」講談社

竹千代(家康)が生まれた年、信玄は22歳、謙信は13歳、信長は9歳であった。動乱期の英傑が天下制覇の夢を抱くさなかの誕生。それは弱小松平党にとっては希望の星であった―剛毅と智謀を兼ね備えて泰平の世を拓いた家康の生涯を描いて、現代人の心に永遠の感動を刻む世紀の大河ドラマ。

ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」新潮社

物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。

塩野七生「ローマ人の物語」新潮社

前753年、一人の若者ロムルスと彼に従う3千人のラテン人によりローマは建国された。7代続く王政の下で国家としての形態をローマは整えてゆくが、前 509年、共和政へ移行。その後、成文法制定のために先進国ギリシアへ視察団を派遣する。ローマ人は絶頂期のギリシアに何を見たのか―。比類なき大帝国を築きあげた古代ローマ。その一千年にわたる興亡の物語がいま幕を開ける。


読書術の7つの習慣


読書に有効な7つの習慣

①縁読
ある本を読んだとき、その中で著者がほかの本を紹介していたら、それをチェックして追いかけてみる


②速読
時間当たりの速度を速めて密度を濃くし、集中力をアップする

③省読
参考書や書類チェックの際に、「これは!」という本や書類抱きピックアップしたり、「この部分だけチェックしよう」とアタリをつけて読む

④即読

人から紹介されたり、自分で読みたくなった本はすぐに読む

⑤追読

ある著者の本が気に入ったら、飽きるまで追いかけてみる

⑥雑読

ジャンルにこだわらずあれもこれも読んでみる

⑦多読

とにかくたくさん読む


中島孝志「仕事力・マネー力・運気力がアップする すごい読書」!より